世間はゴールデンウィークですね!こんにちは管理人のsinoです!
今回は子宮頸癌ワクチン(HPVワクチン)の正しい情報を説明します。子宮頸癌ワクチンは重篤な副作用に着目されがちですが、正しい情報を知って、選択して欲しいと思います。

子宮頸癌

子宮頸癌は子宮癌の1種です。子宮癌は子宮頸癌と子宮体癌に分けられます。
子宮頸癌は、ヒトパピローマウイルス(HPV:Human Papillomavirus)の感染が関連しているといわれています。HPVは、性交渉で感染することが知られているウイルスです。早期に発見すれば比較的治療しやすいですが、進行すると治療が難しいことから、早期発見が極めて重要です。

子宮頸癌ワクチン(HPVワクチン)

子宮頸癌(HPVワクチン)の治療薬ではなく、定期的な子宮頸癌検診の代わりとなるものではありません。ワクチン接種に加え、早期発見のための子宮頸癌検診を定期的に受診することが重要です。子宮頸癌は40~50歳代の女性に一番多く発生しますが、20代・30代で発症する女性もおりますので、20歳からの検診をおすすめします。

日本では使用されるワクチンは2種類あります。それぞれ、接種スケジュールが違いますので接種時に確認してください。
接種時期は日本小児科学会は、中学1年生の年度を推奨しています。ワクチンは性行為を行ったことのない女性に対しては特に有効です。性交渉を行う年頃になる前に接種することが効果的です。

重篤な副作用

子宮頸癌(HPVワクチン)接種後に重篤な副作用と思われる症状が生じた症例が報告されています。
一部報道でHPVワクチン接種後、記憶障害など「脳の働きの異常と考えられる症状」が出た患者の方々のうち、33名の遺伝子を調べたところ、26名の方(約8割)が同型の遺伝子を持っていたというデータが公表されました。しかし、この研究は研究方法が症例数が少なく症例報告レベルのエビデンスレベルと低いエビデンスです。

厚生労働省では、HPVワクチンと脳の症状は因果関係あるとはいえない。HPVワクチンが記憶障害などを起こすと言うことはできません。と記載されています。
因果関係はわかりませんが、子宮頸癌(HPVワクチン)接種後に重篤な副作用と思われる症状が生じた症例が報告されていることは事実です。

世界保健機関(WHO)のワクチン安全性諮問委員会は、ワクチン非接種者と接種者の間で複合性局所疼痛症候群(痛みが持続する症候群)や体位性頻脈症候群(立ち上がったときにふらつき等の低血圧症状があっても、明らかな血圧低下はなく、頻繁に脈拍が早くなる症候群)の発生頻度に差がなく、現時点でワクチンの安全性を危惧する科学的証拠はなにもない。との立場です。

また、日本の若い女性は、本来予防が可能であるHPV関連がんの危険にさらされたままになっています。レベルの低いエビデンス(科学的根拠)に基づく政策決定は、安全でかつ有効なワクチンを接種する機会を奪い、若い女性に真の被害をもたらし得るでしょうとの声明を発表しています。

子宮頸癌の発症数と死亡数

子宮頸癌の発症数は年間で約1万人です。死亡率の高くない子宮頸癌ではありますが、ここ数年は死亡者数は増加傾向で、死亡者数は年間約3000人です。

HPV ワクチンは、子宮頸がん全体の 50~70%の感染予防を主目的として行われます。ワクチン接種に加え、早期発見のための子宮頸癌検診を定期的に受診することが重要です。

まとめ

今回は子宮頸癌ワクチン(HPVワクチン)の正しい情報を説明しました。
子宮頸癌を予防できるメリットと副作用のデメリットを比較して、ワクチンの接種を検討してください。




子宮頸癌ワクチン