この時期は花粉症に悩まされています。こんにちは。管理人のsinoです。
今回は小児では関わることがある、染色体異常について説明します!
染色体異常とは?
染色体異常とは染色体構造の異常によって生じる障害です。
死産や流産(特に妊娠初期)の多くは染色体異常によって起こります。
染色体は生物によって本数が異なりますが、人間の染色体は22対の常染色体と、1対の性染色体の46本を持っています。
染色体の交差する部位はセントロメア呼ばれ、そこから長い方を長腕、短い方を短腕と呼びます。
染色体とDNAは混同しがちですが、染色体はDNAとヒストン(たんぱく質)によって、できているものです。
染色体異常の確定検査
出生前検査
絨毛検査
妊娠9~11週程の妊婦さんが受けられます。染色体の数的異常、欠損、転座などに異常があるかどうかを調べることができます。流産リスクが1%程あります。
羊水検査
妊娠15週目~18週目の妊婦さんが受けられます。染色体の数的異常、欠損、転座などに異常があるかどうかを調べることができます。流産リスクが0.3%程あります。
出生後検査
血液または口腔粘膜を採取して、検査します。染色体の数的異常、欠損、転座などに異常があるかどうかを調べることができます。
検査の方法
FISH法
染色体の21番18番13番と性染色体の異常を検出できます。細胞を培養しなくてもよいため4~5日で結果が出ます。
G-band法
染色体の1〜22番と性染色体の異常を検出できます。細胞を培養するため、結果が出るまで数週間かかります。
染色体異常の種類
染色体の数の異常
モノソミー
染色体が欠失した状態です。
一部分が欠失した部分モノソミーと、 全てが欠失した完全モノソミーがあります。
トリソミー
染色体が3本に重複した状態です。
一部分が重複した部分トリソミーと、 全てが重複した完全トリソミーがあります。
テトラソミー
染色体が4本に重複した状態です。
一部分が重複した部分テトラソミーと、 全てが重複した完全テトラソミーがあります。
ペンタソミー
染色体が5本に重複した状態です。
一部分が重複した部分ペンタソミーと、 全てが重複した完全ペンタソミーがあります。
ヘキサソミー
染色体が6本に重複した状態です。
一部分が重複した部分ヘキサソミーと、 全てが重複した完全ヘキサソミーがあります。
逆位
染色体内で2ヶ所の切断が起き、位置が逆転した状態で再結合した状態。腕内生じた逆位は腕内逆位、長腕と短腕をまたいで生じた逆位は腕間逆位といいます。
転座
2本の染色体間で切断と再結合が起きた状態。
倍数体
- 全ての染色体が3倍、4倍になる。人間を含む哺乳類は3倍体以上は致死的で流産するか、出生直後に死亡する。
モザイク型
正常な染色体を持っている細胞と、異常な細胞が混じっている状態。
まとめ
今回は小児では関わることがある、染色体異常について説明しました!
染色体異常は1つ1つ異なった症状が現れるので、それぞれ勉強しましょう!