小児てんかんの種類と発症時期

てんかん




今回は小児リハビリテーションでみることの多い病気である小児のてんかん

てんかんは経過が良好なものや難治性のものなど様々な種類があります。

小児てんかん

小児のてんかんは、生まれた時の脳の損傷や先天性代謝異常、先天性奇形が原因で起こる症候性てんかんや原因不明の特発性てんかんが多いです。てんかんは、病因(症候性、特発性)と発作型(全般性、部分性)によって4つに分けられます。

小児のてんかんは症候性全般てんかん、特発性全般てんかんや特発性部分てんかんがみられます。症候性部分てんかんは高齢者に多くみられます。

症候性全般てんかん

ウエスト症候群
(点頭てんかん、乳児スパスム)

生後3~10ヵ月に発病することが多い。
手足や頭部に数秒間力が入る発作を繰り返し起こすことが特徴。寝起きによく起こる。一部は年齢とともにレノックス・ガストー症候群に移行する。

レノックス・ガストー症候群

2~8歳に発病することが多い。
ウエスト症候群から移行することのあるてんかん。強直発作(全身に力が入る)、脱力発作(全身力が抜ける)、欠伸発作(ぼーっとする)などの多様な症状を認める。

ミオクロニー失立発作てんかん

2~5歳に発病することが多い。
失立発作(全身力が入らなくなる)が臨床発作の主体。欠伸発作(ぼーっとする)、全般性強直間代発作(全身に力が入る)、熱性けいれんなどを合併する。

ミオクロニー欠神てんかん

7歳以前に発病することが多い。
男児に多く、両側性の上腕のミオクロニー(ガクガクする)を伴う欠神発作(ぼーっとする)が繰り返し起こる。

特発性全般てんかん

良性新生児家族性けいれん

乳幼児期に発病することが多い。
けいれん発作だけでなく無呼吸発作(息を止める)もある。

良性新生児けいれん

乳幼児期に発病することが多い。
生後5日目前後に間代発作や無呼吸発作を何回も繰り返すものの、明らかな原因がないてんかん。時期を過ぎると発作は再発しない。発作型は全身、あるいは体の一部のけいれんを起こすものと、両者の混在するものがある。

小児欠神てんかん

6~7歳に発病することが多い。
女児に多く、欠伸発作(ぼーっとする)が繰り返し出現する。意識混濁のみで、通常はけいれんを起こらない。過呼吸で発作が誘発されやすい。思春期に全般性強直間代発作(全身に力が入る)を起こすことがあり、成人期に、てんかん発作が持続することがある。

若年ミオクロニーてんかん

8~20歳に発症する。
早くからミオクロニー発作(ガクガクする)が起こりやすい。

覚醒時大発作てんかん

10代に発病することが多い。
寝起き直後に全般性強直間代発作(全身に力が入る)が起こりやすく、ミオクロニー発作(ガクガクする)、欠伸発作(ぼーっとする)を合併することがある。

まとめ

今回は小児リハビリテーションでみることの多い病気である小児のてんかんでした。

小児てんかんは脳性麻痺の合併症の1つです。脳性麻痺のまとめ記事はこちら。

脳性麻痺の基礎知識

2017.10.22




てんかん