最近、気温差激しいですが、皆さんお元気ですか?管理人のsinoです。
今回は、肥満によって起こりうるリスク。動脈硬化の評価について説明します。

動脈硬化とは

動脈硬化には、アテローム性動脈硬化(粥状動脈硬化)、中膜石灰化硬化(メンケベルグ硬化)、細動脈硬化の3タイプが存在します。

アテローム性動脈硬化(粥状動脈硬化)

動脈の内側に粥状の隆起(プラーク)ができた状態です。プラークが破れて血管内で血液が固まると血栓ができます。血栓ができると、血流障害が起き血流障害が重度になると、血栓部の先が酸素欠乏となり細胞死が起こります。(心臓におきると狭心症、心筋梗塞。脳血管におきると脳梗塞。)

中膜石灰化硬化(メンケベルグ硬化)

血管の3層構造のまん中の中膜に石灰質がたまり、骨化することで動脈が硬くなります。血管の伸縮性がなくなり血流量は減りますが、重篤な疾患につながることは少ないといわれています。

細動脈硬化

細動脈とは動脈と毛細血管の途中に存在する血管です。細動脈が硬化すると血流障害が生じ、血管が膨らみ瘤(こぶ)ができます。(脳動脈にできると脳動脈瘤で、脳動脈瘤が破裂すると脳出血)

動脈硬化の危険因子(リスクファクター)

急性冠症候群
喫煙
糖尿病
慢性腎臓病
脳血管障害・末梢動脈疾患
メタボリックシンドローム

ABI検査

ABI(ankle brachial index:足関節上腕血圧比)検査:血管の狭窄を調べる検査です。正常では足首の血圧の方が上腕の血圧より高いが、下肢動脈の狭窄などがあると足首の血圧が腕の血圧より低くなります。ABIは足関節収縮期血圧÷上腕収縮期血圧で計算します。

0.9 < ABI < 1.3 正常
0.4 < ABI ≦ 0.9 軽度〜中等度の狭窄の疑いがある
ABI <0.4     重度の狭窄の疑いがある

ba PWV検査

ba PWV(Brachial-Ankle pulse Wave Velocity:上腕-足首脈波伝播速度)検査:血管の硬さを調べる検査です。上腕と足首の拍動伝達の速さを調べます。血管壁が硬いほど拍動は早く伝わります。

1220〜   硬化なし
1220〜1360 軽度硬化
1360〜1580 中等度硬化
1580〜2100 重度硬化
※年齢によっても基準値が異なります。

まとめ

今回は、肥満によって起こりうるリスク。動脈硬化の評価について説明しました。
動脈硬化は目視では確認できないことも多いので、できるを検査してリスクを把握しておきましょう!




動脈硬化